ナマステ、インド在住(現在一時帰国中)のKome(@chankomeppy)です。
2020年10月上旬、3泊4日で道東と知床を巡ってきたときの記録。写真多め(41枚)でお伝えしますので(語彙力がないから😂)ページの読み込みが少し遅いかもしれません~
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Day | 移動 | 予定 | 宿泊 | 旅行記 |
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Day 1 | 札幌→女満別 | 網走市 ①能取岬 | 網走泊 網走ロイヤルホテル |
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Day 2 | 網走→知床 | 網走市 ③網走監獄 ---------- 斜里町①天に続く道 | 知床泊 KIKI知床 ナチュラルリゾート |
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Day 3 | --- | 斜里町 ③知床クルーズ |
前半: CLICK 後半: CLICK | |
Day 4 | 知床→阿寒 阿寒→釧路 釧路→札幌 | 清里町 ①神の子池 ---------- 弟子屈町①摩周湖 ---------- 釧路市①釧路湿原 | なし | CLICK |
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▼2日目の記録はこちら
▼3日目前半の記録はこちら
▼3日目後半の記録はこちら
この記事は4日目の記録だヨ!
▼目次はこちら(クリックして表示)
清里町:神の子池
朝7時にウトロの宿を出発し、目指すは「神の子池」。
▼神の子池の場所
ウトロから車で約1時間、ほんとにここ?と思う細い小道を進むと、原生林の中に小さな池が佇んでいる。
この池は、アイヌ語で「カムイ・トー(=神の・湖)」と呼ばれる摩周湖の伏流水からできていると言われており、「神の子池」と呼ばれる。
摩周湖は日本で一番水の透明度が高い湖。神の子池はその摩周湖の水を水源としているので、透明度が非常に高い。空の色や周りの木々の色を映して神秘的な色を生み出している。
私が訪れたときは倒木がある場所(水深が最も深い場所)を除いて全体的に緑色だった。
夏は鮮やかな青色(コバルトブルー系)、冬には濃い青色(藍色系)に見えるそうだ。季節によって見え方が変わるようなので、秋だから緑色に見えたのかしら。季節によって色を変えるだなんて、池が生きているかのようでこれまた神秘的極まりない。
池の周りの遊歩道をぐるーっと歩いて探索終了。小さな池なので、15分もあれば十分。
北海道にある水が青く見える池といえば、美瑛町の「青い池」と、ここ清里町の「神の子池」が有名。個人的には、こちらのほうに自然美を感じた。
フォトジェニックなのは美瑛町の青い池の方だと思うけどね!
▼美瑛町の青い池についてはこちらの記事で紹介しているよ。引くほどに青いです。
神の子池
■住所:〒099-4526 北海道斜里郡清里町
Google Mapで見る
■アクセス:車のみ(公共交通機関なし)
■営業時間:24時間
■料金:駐車場無料
■公式サイト:きよさと観光協会HP
弟子屈町:摩周湖
次の目的地は「摩周湖」。
摩周湖には3つの展望台があり、弟子屈町※に①第一展望台、②第三展望台、清里町に③裏摩周展望台がある。
(※弟子屈は「てしかが」と読みます。「でしくつ」ではないよ。北海道の地名は道民以外には読解困難なものが多い。)
地図上では摩周湖と神の子池は近いが、道路の関係上、①と②は近いようで結構遠く、神の子池から車で45分くらいかかる。③は神の子池から車で15分くらい。
時間の都合上裏摩周湖はスキップし、第一展望台と第三展望台へ向かった。
ちなみに「第二展望台」はないのかしら。昔はあったのかなぁ…?と思いながらGoogleマップを見ていると、第一展望台と第三展望台の間に「幻の摩周湖第二展望台跡」というのを発見。どうやら自然消滅したらしい。
▼摩周湖の場所
摩周湖は7000年前に火山の噴火でできた窪地に水が溜まってできたカルデラ湖で、水深は深いところは200メートル以上。
摩周湖に接する河川はなく、入ってくる水は雪解け水や雨水だけ。湖の周辺ある神の子池などに伏流水を湧き出させているので、雪解けの季節も水があふれることなく、一年を通して水位が変わらない。
流入する川がないため汚染水が入ってこない、1年を通して水温が低いため微生物が繁殖しない、等々…様々な条件が重なった結果、日本で最も水の透明度が高い湖である。
世界規模で見てもその透明度はかなり高く、なななななーんと世界2位!(世界1位はロシアのバイカル湖)1931年には透明度41.6メートルという記録を叩き出し、透明度世界1位になったこともあるそうだが、現在は15〜30メートルの間で推移しているらしい。
水深が深く透明度が高いため、独特の青さがあり、これは摩周ブルーとして知られている。
第三展望台
まずは第三展望台から摩周湖を眺める。
第三展望台は、湖面から200メートル以上の断崖に設けられており、3つの展望台のうち最も高い場所にある。
湖の対岸に見えるのが摩周岳、アイヌ語名は「カムイ・ヌプリ(=神の・山)」。
その手前には、摩周湖のえくぼと呼ばれる島、カムイシュが見える。カムイシュはアイヌ語で「神となった老婆」という意味。 小さな島が浮かんでいるように見えるが、その高さは240メートルもある。島のほとんどは湖に沈んでいて、頂上部分の約30メートルが湖の上に飛び出している。
第三展望台は、3つの展望台のうちカムイシュを最も近くで眺めることができるスポットだ。
前日に知床五胡を探索したときは雲で隠れて見えなかった知床連山を、摩周湖の第三展望台から眺めることができた。知床連山を見ることができない
写真だと伝わりにくいが、湖は深い藍色をしていた。これが摩周ブルーなのか!
摩周ブルーは吸い込まれそうなほどの、深くて神秘的な色で、なんと表現すればいいのか分からない。だから摩周ブルーと表現されるようになったのか、と一人で納得。
第三展望台は高い場所にあるため摩周湖を一望できる。パノラマ写真もきれいに撮影できたよ。
無料駐車場から、摩周湖とは反対側(
写真中央の裸の山が硫黄山、その後ろに屈斜路湖、その奥に藻琴山がある。硫黄山から白い硫黄の煙がもくもくと立ち上がっているのが、ここからも見えた。
駐車場のすぐ下には、ダケカンバという木ががくねくねと生えている。これはシラカンバ(白樺)の仲間なのだそうで、言われてみれば幹の色が白くて、シラカンバに似ているような気もしてきた。
ダケカンバは森林限界よりも上の高山帯でも育つ寒さに強い樹木で、山岳地帯のダケカンバは雪や風に耐えられるように幹や枝を曲がりくねらせて育つため樹高が低いのだそう。それに対し平地のダケカンバはシラカンバのように幹が真っすぐと伸び樹高が高いそうで、見た目もシラカンバそっくりなんですって。環境適応能力がかなり高い、フレキシブルに形を変えることができる木なんだね。
摩周湖第三展望台
■住所:〒088-3461 北海道川上郡弟子屈町
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■アクセス:車のみ(公共交通機関なし)
■営業時間:24時間(冬季は通行止めとなるため立ち入り不可)
■料金:駐車場無料
■公式サイト:弟子屈なび HP
第三展望台への道は、冬季(11月~4月ごろ)は降雪のために通行止めとなり立ち入ることができないのでご注意を。
第一展望台
第三展望台から車で5分ほどの場所にある第一展望台は、3つの展望台の中で最もよく知られている展望台。
大きな駐車場やレストハウス(食事処+お土産屋さん)あるのでツアーの団体さんも立ち寄る。
第一展望台と第三展望台から見える対象物はほとんど変わらない。同じ方向から同じような風景を見ているはずなのに、第三展望台からの眺めの方が迫力があるのはここだけの秘密。展望台の高さや、カムイシュ・カムイヌプリとの距離感の違いが、同じような風景を全く違う景色にしているのだろうかね。湖の色もなんとなく違うように見えた。
摩周湖第一展望台
■住所:〒088-3461 北海道川上郡弟子屈町
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■アクセス:車、JR摩周駅から路線バスあり(運行:阿寒バス)
■営業時間:摩周湖レストハウスは17時頃まで
■料金:駐車場有料(冬季無料開放)
■公式サイト:弟子屈なび HP
コロナで観光客が減った影響で、記事執筆時点で摩周駅から第一展望台への路線バスは運休中。
野生のエゾシカに遭遇
摩周湖展望台から次の目的地へ向かう途中、外をみるとエゾシカがいた。
野生動物を見ると、テンションが高まると同時に、彼らの生活エリアに足を踏み込んでしまって申し訳ないという気持ちにもなる。
弟子屈町:硫黄山
摩周湖の次は、「硫黄山」へ。
▼硫黄山の場所
摩周湖の第一・第三展望台から車で15~20分程度。
車から外にでると、コロナ対策でマスクを着用しているにも関わらず、硫黄の独特なにおいが鼻をツーンと刺激した。
硫黄山は、硫黄の成分の影響で限られた植物しか育たず、アイヌ語で「アトサ・ヌプリ(=裸の・山)」と呼ばれる。。
硫黄山の歴史は古く、かつてはアイヌ人が焚き付けのために硫黄を使用していた。
明治20年、安田財閥の創始者である安田善次郎のもとで硫黄鉱山事業が拡大し、硫黄の輸送のために北海道初の私鉄である「釧路鉄道」が敷かれた。これは北海道で2番目となる鉄道でもある。
(ちなみに北海道で最初の鉄道は小樽の手宮線で、石炭輸送のために敷かれた)
釧路鉄道は、釧路集治監の囚人を使ってわずか8か月で開通し、硫黄採鉱にも囚人が使われた。
網走監獄(博物館)では囚人が北海道を切り拓いたということを学んだが、硫黄山の開発も囚人なしでは成り立たなかったのね。硫黄鉱山の労働環境は過酷で、硫化水素中毒で何百人もの囚人が命を落としたそうだ…
鉄道による大量輸送が実現したことで硫黄資源はあっという間に枯渇してしまい、安田財閥は明治29年に硫黄山採掘事業を中止。釧路鉄道も開通からわずか9年で運行を停止した。
(その後、北海道庁が釧路鉄道の線路を買い取り、現在のJR釧網本線へとつながる)
安田財閥下での採掘は9年というわずかな期間であったが、この9年間で道路や鉄道といったインフラが整備され、小さな漁港であった釧路港が国際貿易港にまで拡大するなど、のちの釧路・根室地方の発展に大きく貢献している。
安田財閥は、硫黄鉱山の経営を通じて、財閥としての強固な財務基盤を築いたと言われている。
釧路には現在もみずほ銀行釧路支店が置かれており、これは釧路で唯一の都市銀行なのだが、「どうして釧路にメガバンが?」とずっと思っていた。ふむふむなるほど、こういう背景があったのね。
山肌から煙が噴出しているすぐそばまで近付けるので、噴煙の音や熱、蒸気を目で感じ、耳で感じ、鼻で感じ、皮膚で感じることができる。個人的には、箱根の大涌谷とは比べ物にならないくらいの迫力があると感じた。
大涌谷の黒いゆで卵同様、ここでもゆで卵が名物となっていた。ゆで卵は硫黄くさい観光地あるあるだね。舌でも硫黄山を感ず。
視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚。五感で硫黄山を満喫~♪
実は、摩周湖の第三展望台の駐車場で硫黄山を見るまで、恥ずかしながら硫黄山の存在を知らなかった。
第一展望台の駐車券が硫黄山と共通チケットということから硫黄山が観光地であると知り、予定よりも時間に余裕があったので「じゃあ行ってみようか」と軽い気持ちで来てみたわけだが、臭い噴煙をこんなに間近で見る体験はなかなかできないので、足を伸ばしてみてよかった。
硫黄山
■住所:〒088-3461 北海道川上郡弟子屈町
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■アクセス:
■営業時間:硫黄山レストハウスは17時ごろまで
■料金:駐車場有料(駐車券は摩周湖第一展望台と共通)
■公式サイト:弟子屈なび HP
摩周駅:足湯とカフェ
つづいて、摩周駅へ。ここから汽車に乗って釧路を目指すよ!
摩周駅の最大の特徴は、「足湯」があること。
硫黄山を源として温泉が湧いており(川湯温泉)、摩周駅のほか、道の駅摩周温泉にも無料の足湯が設置されている。
汽車の出発時間まで少し時間があったので、足湯でぽかぽか温まることにした。
駅の周りには何もなく… 唯一あるのが、可愛らしいオシャレなカフェレストラン。ここでコーヒーをいただいて出発時間までの時間をつぶした。
快速しれとこ摩周号で釧路へ
快速しれとこ摩周号で、釧路へ向かう。
途中、釧路湿原で降りてノロッコ号(観光列車、釧路湿原⇔釧路をゆっくりと走るトロッコ列車)に乗りたかったのだが、時間が合わなかったので断念。そのまま直接釧路へに行くことに。
摩周駅から釧路までは1,890円。JR北海道の汽車運賃って高くない?や、都内のJRが安すぎるだけか…。
汽車に乗りまーす。ワンマン車両です。
椅子は、釧路湿原のタンチョウのデザイン。 汽車内は結構混雑していて、座れないひともいるほど。
というのも、JR北海道がフリーパス系のキャンペーンをしており、乗り鉄風の人がちらほら。釧網線は無人駅が多く、電車好きの方には魅力的な要素がある路線らしい。(私は乗り鉄ではないので詳しくは知らない)
釧路湿原
汽車の窓が汚れていたのであまり綺麗に撮影できなかったが、汽車の窓から釧路湿原を眺めることもできた。
ノロッコ号ではないので汽車はゆっくりと走ってくれないが、それでも十分に景色を楽しめた。
運がよければ車窓からタンチョウを眺めることもできるらしい… 。
「野生の絶滅危惧種を車窓から眺める」だなんて、ちょっと想像できないんですけどw
いつか生でタンチョウを見てみたいな。
釧路で腹ごしらえ
釧路に到着。北海道の地方都市は、駅前でも寂れている…
和商市場で勝手丼
まず向かうのは、北海道産大市場のひとつに数えられる「和商市場」。
和商市場は「勝手丼」と呼ばれる海鮮丼が名物。市場内のお総菜屋さんで丼に入った白いご飯を購入し、魚屋さんで好きなネタ(←勝手丼用の切り身 or 量り売り)を選んで特製の海鮮丼が作れるのだ!
公式サイトに勝手丼の詳しい説明と、割引クーポンがあるのであわせてご確認ください!
海鮮ランチ楽しみー!
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OMG!
リサーチ不足w
▼和商市場の場所
釧路和商市場
■住所:〒085-0018 北海道釧路市黒金町13丁目25
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■アクセス:JR釧路駅から徒歩3分
■営業時間:8時~17時
■公式サイト:釧路和商市場 HP
フィッシャーマンズワーフMOOでサンマ
和商市場がまさかの定休日だったので、フィッシャーマンズワーフへ…。ここに行けばなにかしら食い物にありつけるだろう… ハラヘッタ…
ここはお食事処やお土産屋さんがたくさん入っており、観光客にとってもありがたい施設。
建物の裏側は釧路川。漁船が停泊しており、その隣、上の写真の右側に見える三角屋根のテントは釧路名物「炉ばた焼き」のお店。釧路市内には炉ばた焼きを提供する居酒屋がいくつもある。
新鮮な魚介類を炉ばた焼きでいただけるだなんてよだれが出る!夜しか営業していないので、次に釧路に泊まりで行く機会があれば絶対いくぞーと心に決める。
秋の釧路はさんまが旬!ということで、さんま丼をいただいた。お腹が減りすぎていたためうっかり写真を撮り忘れてしまったが「さんまんま」という名物もいただいた。
その土地の旬の食べ物をいただくという行為そのものにまず満足し、口に運び美味しさを感じてさらに満足、胃袋に流れ込んで満足度はMAXに~~。大変おいしゅうございました。
フィッシャーマンズワーフMOOの裏側にある
▼釧路フィッシャーマンズワーフMOOの場所
釧路フィッシャーマンズワーフMOO
■住所:〒085-0016 北海道釧路市錦町2丁目4
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■アクセス:JR釧路駅から徒歩15分
■営業時間:10時~19時
■公式サイト:釧路フィッシャーマンズワーフMOO HP
釧路で見かけた、どうでもいいけど誰かに見せたいもの
釧路市内のマンホールは、釧路湿原仕様。
(旅先でご当地マンホールを撮影する趣味がありますw)
釧路駅前の交番にはキリル文字。
極寒の地ロシアから、極寒の地北海道に、わざわざ観光に来る人はあまりいなさそうなので(彼らは南の国に行く傾向があるよね)、ビジネス目的で釧路に来るのかなぁ。シーフードビジネス?
札幌へ帰る
JR釧路駅のすぐ横にあるバスターミナルから空港バスに乗車。運賃は950円、所要時間は1時間弱。飛行機の出発時間に合わせてバスが運行している。
釧路空港の正式名称は「たんちょう釧路空港」
タンチョウのオブジェが出迎えてくれました~。結構リアル(本物見たことないけどw)
さいごに
3泊4日の道東・知床旅行はこれにて終了。
コロナが広まって以来、日本に一時帰国して以来、初めての旅行だったが、旅行で「非日常」を味わうのは精神的にとてもよい刺激になると改めて感じた。
旅行はやっぱりいいね~。No Travel No Life♪
最後までお読みいただき、有難うございました♪
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