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一言でまとめると、インドからの帰国者は入国後10日間ホテルの一室に軟禁される。 というわけで、インドで初めて確認された変異株 B.1.617 指定国・地域のうち、本措置に基づいて別途指定する一部の国・地域からのすべての入国者及び帰国者に対し、当分の間、追加的な強化措置として、検疫所長の指定する場所(検疫所が確保する宿泊施設に限る)での 10 日間の待機を求める。
インドで初めて確認された変異株B.1.617指定国・地域について(5月25日)
※この記事の内容は2021年5月28日~6月7日にマロウドインターナショナルホテル成田で入国後10日間待機した時のものである。今後同ホテルでの規則等が変更する可能性がある。また他ホテルでの待機の場合にはこの記事の内容が当てはまらないこともある。
入所時に、滞在中のルールについて記された「ご滞在のしおり」が配布された。
###1日のスケジュール
入所期間中の1日のスケジュールは以下の通り。
(スマホで表の右端が切れている場合はタップしてスクロール)
| 時間 | 予定 | |
|---|---|---|
| 午前 | 7時 | 検査キット配布※1 |
| 7時半頃 | 検査キット回収※1 | |
| 8時半頃 | 朝食配布 | |
| ~9時半まで | (A) 健康観察結果の報告 | |
| 11時頃 | (B) 厚生労働省からメール受信 | |
| 午後 | 12時頃 | 昼食配布 |
| ~14時まで | (B) 厚生労働省に健康状態を報告 | |
| 13時~16時頃 | 検査結果の報告※1 | |
| 13時~16時頃 | (C) MySOS(アプリ)の着信に対応 | |
| 夕方 | 18時ごろ | 夕食配布 |
| 終日 | 朝~夕方 | (D) OEL(アプリ)で位置情報送信 |

▼体温や症状について報告する。
報告の締め切りは朝9時半。9時までに報告していない人には「健康観察チャットにお答えいただいていないようなのですが…」と内線電話がとんでくる。なんて親切なのだろう。私は滞在中に2度寝坊してしまいリマインドの内線電話で目覚めた。すいません。
報告は朝のみであったが、私の退所日から夕方の報告も行われるようになったっぽい。
(B) 厚生労働省に健康状態を報告
毎朝11時頃に厚生労働省から送られてくるメールのリンク先をクリックし、健康状態を報告する(健康フォローアップ)。
▼厚生省からのメールと回答内容
健康観察チャットと同じような内容なので、一つにまとめてもらえたら有難いのだが様々な事情があるのだろう。
(C) MySOSの着信に対応
MySOSいうビデオ通話アプリを通じて入国者健康確認センターの担当者からビデオ通話があり、居所確認を行う。
私は滞在中全ての着信を取り逃してしまった。こちらからかけ直すことはできないので、一発勝負である。
退所後になってようやく初めて担当者と話すことができた。直接的なお咎めはなかったが、要注意人物としてマークされているかもしれない。うぐぐ…
(D) OELで位置情報を送信
OEL (Overseas Entrants Locator) という位置情報アプリに、1日数回プッシュ通知が届く。通知が届いたら現在地の位置情報を送信する。
▼プッシュ通知
▼「今ここ」をタップして位置情報を送信する。
###できないこと
- 外出不可
- 館内のコンビニは利用不可※2
- 喫煙不可※3
- アルコールは摂取不可
- 荷物の発送不可
- 冷蔵・冷凍品の受取不可
※2 東横イン成田に滞在の場合はコンビニが利用できるという噂。
※3 喫煙希望者は東横イン成田に滞在することになる。マロウドは禁煙の部屋のみ提供。
- 差入れや配達物の受取(冷蔵・冷凍品以外)※4
- リネン類・タオル等の交換
※4 スタッフが中身を確認後に受取り。
リネン類やタオルのほか、掃除のためのコロコロローラー、荷物梱包のためのガムテープ、お茶を飲むための紙コップも届けてもらった。
▼コロコロは、ロール部分だけ貸出可能とな…
##部屋について
私が10日間滞在していた
##食事について
朝昼夕、冷たいお弁当が配布される。これは全ての強制収容所で共通だろう。
ミネラルウォーターも配布される。毎食500ml1本が配布されるので大量に余らせてしまった。アパホテルに滞在する場合はアパホテルの社長の顔がラベルに印刷された水が配られるそうなので、元谷芙美子さんの顔が並ぶことになるねw
###ベジタリアン・ハラールやアレルギーにも対応
お弁当は普通の弁当のほか、ベジタリアン弁当、ハラール弁当を選ぶこともできる。また、アレルギーがある場合は入所時に伝えておくと対応してくれるらしい。
私は日本のベジタリアン弁当がどんな感じなのか非常に興味があったので「ベジタリアン弁当」を選択した。1日3食、肉や魚を食べ続けると胃がもたれそうな気もしたしね。
10日間ベジタリアン弁当を食べて分かったことは、隔離弁当の「ベジタリアン」の定義は、肉NG、魚OK、卵OKであるということ。
卵は毎朝堂々と出されていたし、魚は「たらのすり身」として登場したほか、昆布だし使用かどうか疑わしいめんつゆも出た。
個人的には卵も魚もOKなベジタリアンはかなりユルいと思うので、というかもはやノンベジタリアンと言って過言ではないので、「卵を食べられないベジタリアンは何も食べられないじゃないか」と思案したが、軟禁最終日になってビーガン弁当も存在することが判明した。
これは肉、魚、卵はもちろん、乳製品など動物由来のものは使わない弁当だ。卵や魚が食べられないベジタリアンの方々は、ビーガン弁当を頼めば食いっぱぐれることはない。
しかし、ビーガン弁当の存在は入所時には伝えられていなかった。私の入所後に対応開始となったのか、または数が少ないなどの理由で公表していないのか、理由は謎であるが、とりあえずベジタリアンが卵におびえずに食事を摂る選択肢があると分ってよかった。
ベジタリアンには様々なタイプがあり統一的なルールはない。卵がOKの人もいれば卵がNGの人もいる。弁当として出すのであれば、より保守的な「卵NG」の基準に合わせた方がより多くのベジタリアンをカバーできると思うのだが、なぜ「卵OK」の基準を採用としたのか甚だ疑問である。
###10日間のベジタリアン弁当
卵を使用しているものはオレンジ色、魚介類を使用しているものは青色で示した。
朝食には容赦なく卵が使用された。マヨネーズを使用したサラダにも卵が含まれている。
0~3日目で美味しかったのは、2日目昼食の車麩と3日目夕食のしのだ巻き。
車麩はベジ・ビーガン和食では肉の代用品として使われるそうで、角煮やフライに調理すると美味しいのだとか。しのだ巻きもベジ・ビーガン和食の定番らしい。

朝食は「目玉焼き」「オムレツ」「スクランブルエッグ」のローテーションらしいということに気づく。ブロッコリーとポテトが付け合わせでつくことが多く、朝食メニューはほとんど変わらないため飽き始めてきた。
4日目の昼食には「たらすり身」が使われており、私は少々動揺した。まさか魚まで使うとは… 本来は使われるべきでないにも関わらずうっかり使用してしまった可能性もなきにしもあらずである。
大豆ミートを使ったメニューも出た。4日目と6日目の夕食に出された大豆ミートの肉団子は、私にとっては微妙だった。というのも、肉団子の食感を出すために加工された何かを使っているわけで不健康そうである。
▼大豆ミートの肉団子
4~6日目で美味しかったのは6日目昼食の大豆ミートのキーマカレー。ベジタリアン弁当は全体的に量が少なく満腹感を得られないのだが、大豆キーマカレーは食べ応えがあった。また味付けが日本のカレーだったのも嬉しポイント◎


7日目は0日目、8日目は1日目と朝昼夕ほぼ同じメニューが出るという事態に。なるほど、10日滞在するとなるとメニューが被ることもあるのか。
最終日10日目の昼食には大豆ミートの焼肉が出た。これも肉団子同様に不自然さがあった。
▼大豆ミート薄切り肉
滞在期間中によく登場した食品は、付け合わせや副菜としてはブロッコリー・ポテト・ほうれん草、メインとしては茄子とビーフン。
茄子はベジ・ビーガン和食で食べ応えのある料理をつくる際に大活躍するそうで、麻婆茄子をはじめ、焼き茄子や揚げ茄子などレシピは無限大∞ ビーフンは中華やエスニック料理に使われるみたいよ。
一般的にこういうお弁当は脂っこくてカロリーが高いことが多いが、ベジタリアン弁当は1食あたり300~500キロカロリーと非常にヘルシーだった。外出できずに歩いたり走ったりができなかったので1日の摂取カロリーが1300~1400Kcal程度に抑えられたのは有難い。
ちなみに、ベジタリアン弁当は明らかに量が少ない。毎晩寝る前にはお腹が鳴りそうになった。まるで軟禁ダイエットである。普通の弁当を頼んだ友人に写真を見せてもらったところめちゃくちゃボリューミーで毎食お腹がパンパンと言っていた。
▼普通の弁当の例(ナン&カレー!!!)
ベジタリアン弁当は付加価値がついているためにあの少ない量で、この量の普通弁当と同じ値段なのかな… 若しくはあの量でこの量の普通弁当よりも高いか。
あまりの空腹に耐えかねて「おかわり」をお願いしたことがある。ベジタリアン弁当は頼む人が限りなく少ないにも関わらず最低限いくつかはストックしておく必要がありいつも余っているようだったので、おかわりには快く対応してもらえた。
最終日に朝食のおかわりを依頼したところ、ベジタリアン弁当だけでなく「ビーガン弁当」も届けられた。ビーガン弁当の朝食は、卵エンドレスリピートのベジ朝食よりも食べ応えがあって美味しそうである。
冷たくて量が少なかった(ベジタリアン弁当の場合)とはいえ、1日3回配布される弁当は軟禁中のささやかな楽しみであった。ベジ・ビーガン和食についても実際に体験することができ、学びある食事だった。 ##10日間の軟禁を快適に過ごすために 10日間も部屋から一歩も外に出れず、軟禁されるのはなかなかストレスフルだ。心身のリフレッシュや時間つぶしに役立ったものがいくつかある。 ###インドから持参したもの 一番役に立ったのは10日目朝食その2
— ᴷₒᴹₑ🇮🇳 मुम्बई में🕉️ (@chankomeppy) June 7, 2021
おなか満たされなさすぎておかわりしたらベジ弁当に加え【ビーガン弁当】も届けられた。
最初の選択肢にはなかったけど、ビーガンも選べると最終日に初めて知る…
これが卵なしベジってことね。
卵のベジ朝食よりもウマソウ…#成田軟禁ベジ弁当 pic.twitter.com/bMwLbfFc9Q


ワイの残りの隔離生活を豊かにするものが届きました。とりあえずはポケモンスナップをサクッとやり、インドで楽しむ用にゼルダとスマブラを買おうと思うんだ。マリオもやりたいしスプラトゥーンもほしいぬ。ゲーム機はDS/PSP以来、テレビゲーム機は64以来だぞ!(どっぷり64世代) pic.twitter.com/u3qHqAGzfw
— ᴷₒᴹₑ🇮🇳 मुम्बई में🕉️ (@chankomeppy) June 2, 2021


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