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【南インド】2020年新年の素敵なランゴリ(写真40枚)

タイトル画像(【南インドの文化】2020年新年の素敵なランゴリ(写真40枚))

【南インドの文化】2020年新年の素敵なランゴリ(写真40枚)

もう1月7日…遅くなりましたが、あけましておめでとうございます!

2019年~2020年の年末年始は南インドのタミルナードゥ州南部を旅行した。

1月1日元旦はカライクディ(Karaikudi)という、19世紀にチェッティナード文化が栄えていたところにいたのだが、素敵なランゴリをたくさん見かけたのでご紹介。

▼カライクディの場所



ランゴリとは

ディワリに描かれるランゴリ

ランゴリ(Rangoli)とは、建物の入り口に描かれる幾何学的な線の模様のことで、お花や動植物、天体・宇宙をモチーフにして描かれることが多い。

インド全土でランゴリという名で通じるが、南インドではコラーム(Kolam)、アンドラ・プラデーシュ州やテランガナ州ではムッグル(Muggulu)、ビハール州のミティラー地方ではアリパン(Aripan)とも呼ばれる。

主にお祭りやお祝い事があるときに描かれ、ヒンドゥー教暦の新年「ディワリ(Diwali)」に描かれるカラフルで美しいランゴリは特に有名。ヒンドゥー教の繁栄の神様であるラクシュミー神を家に招き入れるため、家の入り口をランゴリで綺麗に飾り付けるのだが、実に芸術的でうっとりする…(ᐡωᐡ)

南インドでランゴリを描く目的

ランゴリはその美しいデザインにばかりに注目してしまうが、南インド(特にタミル圏)においては、ランゴリを描く本来の目的は家の入り口を綺麗に飾るためではない。

南インドのランゴリ(コーラム)は、伝統的には米粉を使って描かれ、特別な時だけではなく毎日描かれていた。

米粉は、蟻などの小さな虫や、鳥や小動物の餌になる。毎日毎日、虫や鳥、小動物にランゴリの米粉を餌として与えることは、人類と動植物の調和のとれた共存に日々貢献しているということであり、「ラクシュミー神だけでなく、すべてのものを歓迎しますよ」というサインとして、ランゴリが描かれていた。

ランゴリの描き方

ヒンドゥー教徒の家庭では、女性はランゴリを上手に書けるように小さい時から練習するそうだ。デザインは母から娘へ、代々受け継がれる。デザインひとつひとつには意味があり、下向きの三角は女性、上向きの三角は男性、丸は自然、四角は文化を意味する。他にも、ロータス(蓮の花)は子宮、ペンタグラム(星形)はビーナス(金星)、孔雀は不死の象徴などなど…非常に奥が深い。

ただし、これは地方部の話で、都市部の若い女性はランゴリを描く機会がないため、器用に描ける人はごくごく一部のみ。

ランゴリの描き方は、粉を手ですくい、指の隙間から少しずつ粉をこぼして描いていくのが伝統的なやり方。都市部ではチョークで下書きしたり、型を使ったりして描くのが一般的。

▼伝統的なランゴリの描き方。大晦日の夕暮れ前にホテルのスタッフが描いていたものを撮影した。


スラスラと描いているので簡単そうに見えるが、それは彼ら・彼女らの日々の積み重ねの結果である。

ホテルスタッフが書いたランゴリは、動画からも分かるように巨大で、数人で一時間近くかけて仕上げていた。
ホテルの巨大カラフルランゴリ

2020年新年のランゴリ

ホテルのスタッフと話していると、「明日(元旦)は町中にカラフルなランゴリが描かれると思うよ!」とのこと。翌日わくわくして町に繰り出すと、シンプルなものから立派なものまで、たくさんのランゴリが町を彩っていた。

シンプルなランゴリ

この地方では、伝統に則って、いまでも毎日ランゴリが描かれている。そのため、簡単なデザインで、白一色でパパっと描かれる。

そんなデイリー用ランゴリに「あけおめ~」のメッセージを添えただけの、シンプルなランゴリたち。

(1) 2020年新年のランゴリ(シンプル)
1枚目:シンプルに2020のみ。

(2) 2020年新年のランゴリ(シンプル)
2枚目:宇宙を感じるデザイン。

(3) 2020年新年のランゴリ(シンプル)
3枚目:蓮の花とディヤ(ランプ)モチーフのデザイン。

(4) 2020年新年のランゴリ(シンプル)
4枚目:これも蓮の花とディヤ(ランプ)モチーフ。

(5) 2020年新年のランゴリ(シンプル)
5枚目:奥の扉の前にはカラフルなランゴリも描かれている。

(6) 2020年新年のランゴリ(シンプル)
6枚目:宇宙と蓮の花のデザイン。

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Kome

特別感はなし。6枚目はちょっと凝っているかな?

カラフルなランゴリ

ランゴリに色粉を加えてひと手間かけたもの。少し手間をかけるだけでカラフルで美しいランゴリになる。

ランゴリを彩るために使われる色とりどりの色粉
カラフルで美しいランゴリを描くために使われる色とりどりの色粉は、町のいたるところで売られていた。

いくつものモチーフを組み合わせて作るデザインも見物(みもの)な、彩り豊かなランゴリたち。

(7) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
7枚目:めちゃシンプルwww

(8) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
8枚目:花瓶とお花のデザイン。シンプルだけど可愛い。

(9) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
9枚目:これも花瓶とお花のデザイン。

(10) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
10枚目:蓮の花6つを組み合わせたヘキサゴン(六角形)のデザイン。

(11) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
11枚目:小さな蓮の花7つとディヤ(ランプ)をバランスよく組み合わせてヘキサゴンにしたもの。カメラ目線のイッヌがキュート。

(12) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
12枚目:少しはげているが中心には蓮の花、その周りに6つのバラが配置されたヘキサゴンのデザイン。

(13) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
13枚目:12枚目と同じモチーフで、蓮の花とバラを組み合わせて円形に配置。

(14) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
14枚目:これも蓮の花とバラをモチーフにしたヘキサゴン。12~13枚目と似ているが、バラが外側を向いている。

(15) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
15枚目:またまた蓮の花とバラのヘキサゴン。モチーフや構成が同じでも色使いや描き方によってデザインが全く異なるのが面白い。

(16) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
16枚目:蓮の花を組み合わせて四角に配置したデザイン。

(17) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
17枚目:四角やら丸やらを組み合わせて蓮の花っぽくしたデザイン。奥が深め。

(18) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
18枚目:四角と三角から構成される蓮の花の周りに、蓮の花8つを加えたもの。

(19) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
19枚目:三角と丸から構成される蓮の花の周りに、蓮の花3つを加えたもの。

(20) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
20枚目:非常にシンプルながらも美しい蓮の花。タミル語であけおめ~って描いてあるのかな?

(21) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
21枚目:これもシンプルな蓮の花デザイン。ヘナタトゥー(メヘンディ)のデザインにもこういうのあるわ(=定番)。

(22) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
22枚目:曲線をうまく組み合わせてお花?星?のようなデザインにしたもの。外側のハート模様や、ベースに白ではなく黒色の粉を使うなど、伝統的な要素を残しつつも遊びのあるデザイン。

(23) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
23枚目:鳥と蓮の花を組み合わせて四角に配置したデザイン。鳥の下の三段のあれはなんだろう?

(24) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
24枚目:色粉屋さんの前に描かれていたランゴリ。多分蓮の花モチーフなんだけどハイビスカスにも見える。ギャル系ランゴリか。

(25) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
25枚目:カライクディのローカルファミリーとランゴリ。孔雀の羽をモチーフにしたデザインかな?

(26) 2020年新年のランゴリ(カラフル)
26枚目:子供が色粉でお絵かきしたもの。可愛くて癒し系。小さな子でも上手に描くもんだなぁとしみじみ。

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Kome

蓮の花をモチーフにしたデザインが多かったよ!

気合いが入ったガチなランゴリ

それなりの時間をかけて真剣にガチで描いたであろうランゴリもいくつかあった。

色使いが超鮮やかで、グラデーションになっていたり、細かいところまで抜け目がなかったり、芸術の域に達する作品たち。

(27) 2020年新年のランゴリ(ガチ)
27枚目:四角と丸と蓮の花を組み合わせたデザイン。花びらの先端の色使いが細かい。

(28) 2020年新年のランゴリ(ガチ)
28枚目:植物モチーフのデザイン。これも各模様の先端まで細かく彩られている。

(29) 2020年新年のランゴリ(ガチ)
29枚目:孔雀の羽と蓮の花をモチーフにしたデザイン。孔雀の羽がの色使いがリアル。

(30) 2020年新年のランゴリ(ガチ)
30枚目:孔雀と蓮の花をモチーフにしたデザイン。鮮やかでカラフル。手前部分がぐちゃぐちゃになってしまっているのが残念。

(31) 2020年新年のランゴリ(ガチ)
31枚目:孔雀単体のデザイン。ガチランゴリになると孔雀がデザインに取り入れられがち。

(32) 2020年新年のランゴリ(ガチ)
32枚目:写真では分かりづらいが円の直径が2メートル弱ある巨大ランゴリ。中心部には孔雀モチーフ、それをお花が円形に囲んでいるデザイン。

(33) 2020年新年のランゴリ(ガチ)
33枚目:5羽の孔雀とカラフルなお花が描かれたランゴリ。ガチ系ランゴリは色粉を隙間なく敷き詰める(盛る)ので、シンプルなものよりも崩れやすい。

(34) 2020年新年のランゴリ(ガチ)
34枚目:半円で描かれたお花モチーフの巨大なランゴリ。外側の緑色の部分に孔雀の羽を感じるような気がする。

(35)2020年新年のランゴリ(ガチ)
35枚目:細部まで繊細に描かれたお花のような魚のような宇宙のような不思議なデザインが魅力的。白い粉は使わず、色粉のみで描かれている。

(36) 2020年新年のランゴリ(ガチ)
36枚目:カライクディで見た中で、個人的にもっとも美しいと感じたランゴリ。カラフルな孔雀のデザインで、グラデーション満載。ここまでくるとプロの仕事である。

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Kome

孔雀をモチーフにしたきめ細かいデザインが多かったよ!

ホテルの巨大カラフルランゴリ

宿泊したホテルでスタッフのランゴリもガチ系だった。

ホテルのスタッフが、フリーハンドで思いつきのデザインでスラスラと器用に描く。

ちなみに、ランゴリを描くのは一般的には女性のお仕事。この動画のスタッフは男性なのにこんなに上手に描けてすごい

そして細かいところにも強いこだわりを持っている。インド人のこういうスペシャリストなところは好きだなぁ~。

(37)2020年新年のランゴリ(カライクディのホテルにて)
37枚目:ホテルの入り口の前に描かれた2020年あけおめランゴリはデザインはシンプルなのだが・・・

(38)2020年新年のランゴリ(カライクディのホテルにて)
38枚目:巨大な大作!!

スタッフたちの手つきは慣れたもんで、すごいなぁ~と思って見ていると、私の目線を感じたのか「マームも描いてみますか?」と言うので試してみた。
マーム=マダム

ランゴリを描くホテルのスタッフたち
39枚目:ランゴリを描くホテルのスタッフたち。

ランゴリに挑戦する筆者
40枚目:ランゴリに挑戦する筆者。

試してみると見た目以上に難しくて、まっすぐに線を描くこともできなかった。なかなかコツをつかめずに悪戦苦闘。

私が線を引いた上から描きなおされたり、「マームは簡単なところやってください」と言わて「2020」部分の色塗りしかやらせてもらえなかったりする事態が発生した。実力社会である。

おわりに

私の住むムンバイでは、ディワリ(ヒンドゥー教歴の新年)以外でランゴリを見かけることはまずない。インドの文化は、東西南北各地域、州で大きく異なるのを改めて感じました。

昔からの伝統に則って、米粉を使わない今もなお、毎日毎日新しいランゴリを描いているだなんて、南インドの古き良き文化ですよね。

それにしても、やはりこれが美しすぎる… 色使いが最高…

美しいカラフルなランゴリ

ランゴリは、綺麗なコンクリートや大理石の上よりも、土の上に描いたほうがいいみたい。というのは、大理石などは表面が滑らかすぎて、粉が風で吹き飛ばされるなど、デザインが崩れやすいとのこと。

土の上なら、表面の凸凹が摩擦となるので、デザインが崩れにくい。牛の糞を塗って乾燥させてからランゴリを描くとさらにいい感じの凸凹具合になるらしいのだが、頭では分かっていても家の玄関の入り口に牛糞があるのは、少し…いや、結構抵抗があるよなぁ…


おしまい。