ナマステ、インド在住のKome(@chankomeppy)です。
私はインドで本格的にヨガを始めて1年以上経つが、ヨガのない生活は考えられないくらい、私の生活にヨガは根付いている。(追記:2年経ちました~👏)
ヨガを継続して行うと、体と心に嬉しいことづくめで、様々な効果を実感することができる。
そこで今回は、ヨガを本気で継続して行うことで得られる効果と、効果を最大限に実感するためのポイントを、私の実体験をもとにご紹介する。
- ヨガに興味がある人
- ヨガを始めてみたが効果を実感できていない人
ヨガを始めたきっかけ
私がヨガを始めたきっかけは、以下の記事にまとめているように、ヨガの哲学・宗教的な面に興味をもち、ヨガをもっと追及したい!と思ったからだ。
もっと詳しく!
私がヨガを本格的に始めた理由、継続している理由
インドに住んでいると、ヨガはエクササイズではなく、性別・年齢を問わずに人々が健康や心の安らぎのために日々の生活に根付いているものだと気づく。
その背景には古代インドでうまれた哲学・宗教の思想があり、それらがヨガと深くかかわっていると知って、ヨガをもっと知りたい!もっと追及したい!と思ったのだ。
1000年以上、2000年以上も前の修行方法であるヨガは、形を変えて現代も実践されているだなんて、すごいよね(しみじみ)
ヨガの効果(肉体的な変化)
ヨガでポーズを取るときの体の使い方は、ジムでの筋トレで例えるならば、重いダンベルを、深い呼吸をしながら、ゆっくりと上げ下げするようなイメージ。
じんわ~りと内側から、体を動かすことによって、以下のような効果を感じることができた。
- 体の柔軟性が向上
基礎代謝UP!
太りにくい体! - 体幹と腹筋・背筋の強化
姿勢がよくなる!
肩こり・腰痛の改善! - 内臓が本来あるべき位置に戻る
便秘の解消!
① 体の柔軟性が向上
かなりベタだが、柔軟性が高まった。
私はもともとヨガを本格的に始める前から、Y字バランスができるくらい、170度くらいは開脚できるくらい、ブリッジしながら歩けるくらいには体が柔らかかったが、さらに柔らかくなり、できるアーサナのバリエーションも増えた。
体が柔らかくなると血行が良くなり、その結果基礎代謝が向上。
基礎代謝が向上すれば、何もしなくても1日に消費するカロリーが増えるので、太りにくい体を作ることができる。
ちなみにインドのヨガ教室でポッチャリさんが多いのは、そこまで痩せたい願望がない(ぽっちゃりしていることが富と美の象徴)のと、精神的なメリットを求めてヨガをやっている人が多いからではないかと思う。
痩せるためにヨガを始める人もいると思うけど、ヨガを続けると太りにくい体質になるはず!
② 体幹と腹筋・背筋の強化
正しい姿勢と呼吸法でポーズを維持していると、お腹(腹筋)と背中(背筋)、そしてその中間部分(体幹)が鍛えられているのを感じる。
体幹が鍛えらえることで、脊柱が安定し、背骨がゆるいS字カーブを描くような、理想的な姿勢を維持できるようになり、姿勢がよくなる。
体幹と腹筋・背筋を鍛えれば自然と姿勢がよくなるのだ。意図的に姿勢をよくしなくても、自然な状態でよい姿勢を維持できるようになる。
私は身長が高いために昔から猫背がちなので、意図的に姿勢をよくしようとしていた。体幹が鍛えられていない状態、腹筋・背筋がバランスよく鍛えられてない状態で姿勢を良くしようとして胸を張ると、腰も反ってしまい、お尻がプリっとでたような姿勢になる。この姿勢は腰に負担をかけ、腰痛の原因となる。
体幹、腹筋・背筋がしっかり鍛えられていれば、堂々と胸を張っていながらもお尻はキュっと引き締まった姿勢になり、体のどこの部分にも負担がかからない。
首や肩、腰にかかっていた負担や緊張状態が緩和され、肩こり・腰痛が改善するので、現代人には嬉しい。
私がヨガを続けて最初に感じた体の変化が肩こりの改善だったよ!
③ 内臓が本来あるべき位置に戻る
長時間のオフィスワークや運動不足で、内臓(特に腸)が本来あるべき位置からずれている人というのは以外と多い。
猫背の人や下っ腹がポッコリ出ている人は、腸が下にずれている「腸下垂」の可能性が高いだろう。これはまさに過去の私。
ヨガのポーズでは、体をねじったり、逆立ちをしたり、日常生活では行わない動作をするので、下にずれてしまった腸が動いてあるべき位置に戻り、腸が本来の機能を取り戻す。
腸下垂が解消されると、お腹に溜まっていたガスが抜けて腹部の膨満感や便秘が改善する。
私は以前ひどめの便秘に悩んでいたが、ヨガを本格的に始めてからは便秘知らずだ。
便秘薬はもうずーっと飲んでません!
ヨガの効果(精神的な変化)
肉体的な変化は、ぶっちゃけヨガでなくても感じることができると思う。ジムでの運動やランニング、ピラティスなどでもヨガと同等もしくはそれ以上の健康効果を得られるだろう。
しかし、精神的な変化はヨガならではだ。
- 瞑想の習慣化
リラックス!
集中力UP! - 心身の浄化
ストレスを溜め込みづらくなった! - 自己肯定感が高まる
スーパーポジティブ!
自分自身の潜在能力を引き出す!
① 瞑想の習慣化
「瞑想」と聞くと仙人が山奥や洞窟の中で行っているようなイメージがある。実際に昔はそのような場所で瞑想が行われていたし、インド各地にある石窟寺院はジャイナ教や仏教の修行・瞑想の場として使われてきた。
しかし、瞑想とはそもそも「心を整えること」であって、「どこでやらないといけない」「どういう風にやらないといけない」とルールがあるわけではない。
ヨガの先生におすすめされて、日常生活に取り入れているのが「深呼吸」だ。目を閉じて自分の呼吸に注意を向けて深く呼吸をするというもの。仕事中によくやっている。
私の趣味のひとつはヘナタトゥー(メヘンディ―)を描くことなのだが、ヨガの先生が私の手に描かれているメヘンディ―に気付き、メヘンディ―の話になった。
「メヘンディ―を描いているときは、何も考えずに描くことにだけ集中できるのが心地よくて、飽きずに何年も継続してやってるんですよ」
「それはKomeちゃんにとっての瞑想のひとつでもあるのね」
ほほう、これも瞑想とみなされるのか。
以前日本にいた時、字がうまくなりたくて写経をしていたことがある。字を書くことに集中すると無心になれることに気付き、目的が、字がうまくなりたいことから無心になることに変わってしまった。今思えば、これも瞑想のひとつだったようだ。
このように、どんなことでも瞑想になりうる。瞑想は別に怪しいものでもないし、宗教じみたものでもない。
瞑想をして自分以外のものに注意を向けることで、邪魔な考えが排除されて、心が落ち着き、気持ちの切り替えができる。
朝起きて瞑想、日中の仕事中にプチ瞑想(目を閉じて深呼吸)、寝る前に瞑想…というのを日常化したところ、小さなことでカリカリしないようになり、カリカリしてしまっても気持ちを落ち着かせるようにコントロールができるようになった。
さらに、脳が「ヨガをする」=「落ち着く」という風に認識しているのか何なのか、詳しくは知らないが、体を伸ばすだけで落ち着けるようになった。
いつ、どんな時でも、リラックスしたり、集中力を高めたりできるようになるのは、日常生活において非常に便利で役立っている。
日々の生活に瞑想を取り入れるべし!
② 心身の浄化
ヨガのポーズをとって呼吸をしながらその姿勢を何十秒も維持していると、ホットヨガではなくても滝のような汗をかく。
その際に、汗と一緒に自分自身の中にあったモヤモヤやイライラが流れ出ていく感覚があり、ヨガをした後は心身ともにスッキリする。
また、プラーナーヤーマ(呼吸法)で自身の呼吸に集中すると、息を吸い込んだ時に体内にエネルギーを取りこむだけでなく、息を吐いた時に悪いエネルギー(モヤモヤ・イライラ等)を排出できているような気がして、なんともすがすがしい気持ちになる。
ストレスの原因になることを抱えていたとしても、ヨガをすると心身が浄化されてモヤモヤ・イライラが吹き飛ぶので、ストレスを溜め込まないようになった。
インド人の同僚にイライラしても、仕事後にヨガをすると怒りが収まってるだよね。
③ 自己肯定感が高まる
ヨガとは「梵(ブラフマン)」と「我(アートマン)」が一体となった状態を目指すものだ。私のヨガの先生の言葉を借りると「みんな宇宙の子供でみんな一緒」であることを悟り、実践することである。
分かりやすく言うと、他人と自分は一緒の存在なのだから、他人と自分を比べる必要はなく、ありのままの自分を認めよう、ということ。
例えば、ヨガでポーズを取る際、他人と自分を比べず、自分のできる範囲内で、無理せずにポーズをとってみると分かりやすい。
無理をしないでありのままの自然な状態でポーズを取ると、無駄な力が抜けて、息を吐き出すたびに筋肉の伸びを感じ、あ~ら不思議、無理だと思っていたポーズが取れてしまう。
無理だと思っていたこともできる、不可能はないということを体で感じた。
なぜ無理だと思ってしまうのか。それは外からの情報や、自分自身に植えつけられている固定概念によって惑わされているためだ。
「私は体が固いからあんなポーズを取ることはできない」
何を基準に体が固いと思い込んでいるのか?
「私は筋肉がないからあんなポーズを取ることはできない」
何を基準に筋肉がない思い込んでいるのか?
「私は太っているからあんなポーズを取ることはできない」
何を基準に太っていると思い込んでいるのか?
すべては、自分の外にある物事に惑わされているだけで、自分を惑わしている物事は、自分と同じ存在なのだ。
ヨガでこのような体験をしたことで、ヨガに限らずあらゆることに対し、「周りに惑わされず自分のペースで無理せずに頑張ろう」と前向きな気持ちで物事に取り組めるようになった。
また、自分にできないことはないと思うようになり、体と心の潜在能力が引き出されたような気もする。
ヨガはだれかとの競争ではないよ!
効果を実感するためのポイント
- 初心者は少人数クラス、またはマンツーマンクラスを受けること
- プラーナヤマ(呼吸法)や瞑想も行うこと
- 目的を持ち、継続して行うこと
① 初心者は少人数クラス、またはマンツーマンクラスを受けること
ヨガのポーズ(アーサナ)を取る際、初心者は間違った体位を取ってしまいがち。
例えば三角のポーズ。
正しい形でやると、体の側面(赤で囲った部分)などの上半身に伸びを感じることができる。
初心者はおそらく、下に伸ばした手を床につけようとするだろう。その結果、前屈姿勢となり太もも(青で囲った部分)に伸びを感じることとなる。三角のポーズ風の全く異なるストレッチをしているだけなのに、本人は三角のポーズをした気になっている事態が発生する。自己流ってやつだ。よろしくないや~つ。
少人数・マンツーマンのクラスであれば、先生は生徒の間違いにすぐ気が付くことができるので、すぐに間違いを教えてもらえ、正しいアーサナを学ぶことができ、ヨガの効果を実感することができる。
しかし、これが先生一人に対して生徒が何十人もいるような大人数クラスの場合どうだろうか。あなたが間違ったアーサナをしていても、誰も教えてくれない。自分で間違いに気づくまで、永遠に間違い続けるのだ。こんな悲しいことはない。いいストレッチにはなるかもしれないが、ヨガの効果は薄まってしまうだろう。
ヨガをやっているつもりで、実はストレッチをしているだけなのだ。(←過去の私)
それなのに「趣味はヨガで~す」とか言ったりしちゃって…(←過去の私)
アーサナをよく理解しているのであれば大人数クラスでもよいと思うが、私は1年以上ガチで続けていても、いまだに先生に直されるので、少人数やマンツーマンクラスを選ぶことをオススメする。
② プラーナヤマ(呼吸法)や瞑想も行うこと
アーサナで体を整えるだけがヨガではない。呼吸で神経を整え、瞑想で精神を整えることがヨガである。
呼吸のトレーニングを通じて自分の呼吸をコントロールできるようになれば、集中してアーサナをできるようになり、瞑想する際に邪念を取り払うのにも役立ち、深い次元でヨガの効果を体感することができる。
ヨガというと「ポーズを取ること」が一番にきてしまい、プラーナヤマはそこまで重要視されていないような気がするのだが、呼吸はヨガに限らず生きていくために必要なものである。普段無意識で行っている呼吸であるからこそ、意識して行うことで体に大きな変化が起こるのではないかと思う。
瞑想についても、あまり重要視していない人がいると思う。私は日本でヨガクラスに通っていたころ、瞑想のクラスを一度も受けたことがなかった。フィットネスの延長でヨガをしていたので「瞑想なんて必要ない」と思っていたのだ。なんて無知な過去の私。
過去の私のように、ヨガを「運動のひとつ」として取り組んでしまうろ、本来得られるべき効果が得られずに終わってしまう。特に「精神面」での効果を得るためには、プラーナヤマと瞑想は欠かせないので、これらをしっかりと実践することをオススメしたい。
③ 目的を持ち、継続して行うこと
ヨガに限らず何事にも言えることだが、継続して取り組むことが大事。
ヨガはゆ~~っくりじ~~っくり行うものなので、すぐには体や心に効果があらわれない。したがって、三日坊主になりやすい。
ヨガをする目的は様々だが、目的をしっかりと持っていれば三日坊主にならずに続けることができる。
私がヨガを始めたきっかけは、ヨガの奥深さと宗教とのつながりに興味を持ったからであるが、今では多くの効果を実感し、自分自身の人生を豊かにする目的でヨガを続けている。
継続すれば、少しずつ効果が感じられ、さらなるヨガの魅力にどっぷりとはまっていくであろう。
さいごに
ヨガを継続すると、体と心、両方にメリットだらけ。
まずは難しいことは抜きに体験してみて、体でその効果を実感してみることがいちばん大事。
日本で行われているヨガは、誰でも始めやすいように「宗教」を排除したものがほとんど。しかし、実際にはヨガと宗教(or インド哲学)は切っても切り離せないもの。
効果を実感しはじめたら哲学にも手をだしてみると、ヨガのさらなる深みに到達するだろう。(私は今ようやく手を出し始めたところ)
そして過去の私に言いたい。
ポーズを取って、滝汗をかいて、シャバーサナ(屍のポーズ)で寝ちゃって、よく意味もわからないまま「オーム」と唱えるのは、ヨガではないよ!
それはただのストレッチやで~
ヨガを続けて、心身共に健康になりましょう!素敵なヨガライフを!
追記:本気で継続した結果、ヨガインストラクターの国際資格を取得。
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